数々の写真コンテストで入賞を重ねてきた川西市大和西1丁目のアマチュアカメラマン、向井寛さん(82)の受賞作品数が1千点を超えた。大阪南港の港大橋建設、大阪城の改築、宝塚市の宝来橋の渡り初め式……。カメラ片手に全国を飛び回り、様々な風景を時代とともに切り取ってきた。写真歴30年の長男淳一さん(57)と一緒に、18日から猪名川町で初の親子展を開く。(大西史恭)
寛さんが初めてカメラを手にしたのは74年前。叔父に買ってもらったのが最初だった。41年には「東郷カメラ」と呼ばれる写真機を買ったが、戦争で趣味は一時中断。49年に結婚してからは、子どもの姿を記録し続けた。
一眼レフカメラを手に入れたばかりの62年、夜の大阪駅を撮影した作品で新聞社主催のコンテストに初めて応募し、いきなり「特選」に。以来47年間、多くのコンテストに応募を重ね、昨年末、ついに「受賞1千点」を達成した。大臣賞、新聞社賞、知事賞、市長賞などのトロフィーや賞状が、自宅の1階から3階までずらりと並ぶ。
「入院したときもカメラを手放さず、時間があれば病室から外の風景を写していた。カメラは私の生きがい」と話す向井さん。「写真の持つ活気や感動を与えたい」という。
親子展は5月10日まで、猪名川町旭ケ丘1の238「ギャラリージクウ22」(072・767・5288)で。金曜休館。