◇「教諭」になれない
大阪、神戸両市で教壇に立つ在日外国人教員のパネル討議「外国籍教員は『ダメで無能な教員』ですか?」が13日、神戸市中央区で開かれた。外国人教員は「教諭」ではない「常勤講師」と規定されており、学校現場で子どもや保護者と向き合う教員の苦悩と虚無感が切々と語られた。
◇「多様性、認め合う社会に」
全国の公立学校には約200人の外国籍教員が採用されているが91年、文部省(当時)が「期限を付けない常勤講師」として採用するよう都道府県教委などに通知。講師は主任などになれないため管理職任用の道が閉ざされている。ベテランの外国籍教員が学年・進路・生徒指導主任など責任ある立場に立てないため、現場で混乱を来している。
神戸市教委の指導で学年副主任を解任され、職員会議で名簿から名前を削除された神戸市立垂水中教員、韓裕治(ハンユチ)さん(43)は「今年度、謝罪もないまま改めて学年副主任に任命された。外国籍の子どもたちに『差別に負けるな』と教えてきた自分が、管理職や教育委員会に屈したら子どもたちにウソを教えていたことになる」。生徒指導部長を解任され2年間、「手当のつかない学年主任」を務める県立湊川高教員、方政雄(パンジョンウン)さん(58)は「教員は日本の子どもたち、社会を良くするために教壇に立っているのにむなしさを覚える。活動を通じ、多様性を認め合う懐の深い社会に変えていきたい」とそれぞれ決意を語った。
一方、何度も主任を務めた大阪市立巽西小教諭、金相文(キムサンムン)さん(58)は「地方参政権が付与されれば外国籍教員の問題も解決すると言われてきたが、教育現場から解決することが重要。子どもたちは自分の将来のこととして凝視している。若い教員と共有しながら解決を図りたい」と、60人余りが教壇に立つ大阪で、外国籍教員のネットワークづくりを進めている現状を説明した。【中尾卓英】
〔神戸版〕
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