【パリ=林路郎】フランスのサルコジ大統領が、仏政府の海外向け英語ニューステレビ局「フランス24」を廃止する方針を打ち出し、波紋を広げている。
同局は、英BBCや米CNNなどの英語放送に対抗して情報を発信するため、シラク前大統領の肝いりで2006年に創設。仏、英、アラビア語で24時間ニュース番組を流してきた。
だが、サルコジ大統領は年頭の記者会見で、「フランスの放送は仏語で行うべきだ」と、フランス24を早期に廃止し、仏語だけの新局「フランス・モンド(世界)」を新たに創設する考えを明らかにした。
これに対し、クシュネル外相は「英語でも、フランス独自の情報発信には意味があると思う」と疑問を投げかけた。フランス24では今年からスペイン語放送の開始も計画していただけに、大統領の突然の意向に困惑が広がっている。
大統領には、同局の厳しい財政事情を改善する狙いがあるとされる。だが、一部では、英語の成績が悪くパリ政治学院を卒業できなかった大統領の英語嫌いが影響しているとの見方や、英語の普及を嫌いつつも流暢(りゅうちょう)な英語を話したシラク前大統領への当てこすりなどの観測も出ている。
(2008年1月21日1時31分 読売新聞)
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